Googleで検索するとアイキャッチに芸能人の顔写真を使用している人もたくさん見かけますよね。
「みんな使ってるんだから別に問題ないでしょ」
その考え方、ちょっと危ないかもしれません。
画像や動画には著作権が存在していて、勝手に使用すると相手に訴えられる場合もあるんです。
「じゃあ、みんなどうして使っているの?」
と思っちゃいますよね。
この記事ではブログで使用する画像について書いています。
画像や動画使用に対する著作権の問題
ブログを書いているとユーザーにわかりやすさを伝えるため、画像や動画を引用して使用すると思います。
自分で撮影した画像や動画なら問題ありませんが、(※他人の顔や持ち物を勝手に撮影してのせる行為は違法になることもあります)ネットから引用した画像や動画、その他にも文章や音源なども所有者の許可なく使用した場合は著作権法違反となってしまうことがあります。
著作権とは?
・作品を創作した人が所有できる権利で、誰がどういった目的で使用できるかは著作者が持っている
・許可なく勝手に使用した場合は法律で保護されている「著作権法」にのっとって処罰される
例えば、2022年5月にに「ファスト映画」なるものが問題視され、著作権法違反容疑で逮捕者が出たことはご存じですか?
「ファスト映画」とは、映画の中の映像を字幕やナレーションをつけて10分程度にまとめ、あらすじや結末を紹介するものです。
この「ファスト映画」で被害にあった作品がYouTubeに公開されたことで再生された回数は実に約80万回ほどあり、映画を観ることなく結末を知ったという人も多かったんですよね。
動画を観たことがある人は「たった10分程度でも映画の内容が入ってくるほど完璧にまとめられていた」と言っている人もいるんですよね。
映画を観なくてもある程度がわかってしまえば「これでいいか」と思ってしまう人もいるでしょう。
これでは映画製作会社や配給会社は大損しますよね。
これが著作権問題に浮上する大きな理由です。
許可なく勝手に画像や動画等を使用されたことで、所有者側に損害を与える行為を行ってしまえば訴訟まで発展してしまう恐れがあります。
上記の逮捕された人の場合、主要映画会社13社が「ファスト映画」を許可なく制作して動画配信を行ったYouTuberの男女3人に対して5億円の損害賠償を請求しています。
この人たちだけではなく、世界には数多く同じような行為を行っている人はいますが、たまたま宮城県警が見つけたことで摘発されてしまいました。
ですから「見つからないだろう」と考えて軽はずみな行動をとってしまったとしても、後になって「知らなかったんです」では済まされないことにまで発展してしまうこともあるということは理解して、自分の意志で使用するかを考えてみてください。
ブログに使用する画像について
全ての画像使用がダメなのかというとそういうことではありません。
有名人や所有者の著作権があっても「使用してもいいよ」という許可が出ている場合もあります。
すべての画像や動画の使用が著作権の問題になるわけではありません。
画像サイトの利用規約をチェックしてみると書いてあります。
例としてまずはわたしがよく利用する「イラストAC」の規約をチェックしてみましょう。
イラストのダウンロードと使用
イラストをダウンロードした利用者は、商業目的その他目的を問わず、イラストを自由に改変、編集および使用することができます。ダウンロードした利用者が利用することはもちろん、取引先への提供の為に、あるいは教育目的のために、あるいは、広告やパンフレット等の印刷物や、ホームページ等のマルチメディアコンテンツ、映像、ゲーム、ソフトウエア等の構成要素の一部として、使用することも自由です。
引用:イラストAC利用規約より
このように「誰でもフリーでつかっていいよー」と規約に記されていれば、自由にブログなどに使用することができます。
ですが、いくらフリーだからと言ってもイラストを描いたイラストレーターさんがいるわけですから、そのイラストレーターさんの価値を落とすような行動をとってしまうと侵害行為に当たるので、そうならないように必ず規約はチェックしてください。
わたしの大好きなLDHの利用規約もチェックもしてみましょう。
著作権等について
・当サイト内上の文書・写真・イラスト・動画ソフトウェア等の利用に関しましては、あくまでも第三者が閲覧可能な環境に流用されない、営利的な目的で利用されない、または個人の利用に限るという前提で、表示、複製、印刷等をすることができます。ただし、改変することは認められません。また、第三者が閲覧可能な環境に流用されない、営利的な目的で利用されない、または個人の利用に限るという前提での利用であっても、著作権等に関するあらゆる表示を削除できません。
・弊社は、第三者の著作権、特許権、商標権その他いかなる権利も許諾するものではありません。
引用:LDH LOVE+DREAM+HAPPINESS 免責事項より
「個人的にお金を稼ぐ目的で使用しないなら使っていいけど、誰でも閲覧できるSNS等に画像等を使用するのは禁止ですよ」と書かれています。
勝手に芸能人等の画像をブログ等に載せる行為は禁止されているんです。
他の芸能事務所などの公式サイトを確認すると、だいたいホームページの1番下に「○○年Copyright」と記されています。
これは「このサイトは私たちに著作権がありますよ」というお知らせなので、サイトから勝手に画像や文章を引用すると著作権侵害になります。
こういった注意事項が書かれているにも関わらず勝手に使用した場合は「著作権侵害法」に違反しているとみなされ、訴訟を起こされる場合もあるので画像や文章を使用するときには注意してください。
画像使用に関してのルール
個人的意見になりますが、自分のブログやSNSなどに他人の画像等を使用している人はたくさんいると思いますが、そういった人をすべて見つけて問題視することは非常に難しいのではないかと思います。
世界中に拡散されてしまうとすべての人を割り出すことはかなり難しいでしょうし、時間の経過と共にまだ持っていた画像等をネットに上げてしまう人もいるでしょう。
ブログ等で画像を使用したとしても、相手に不利益を与えないような記事なら何も問われないということも普通にあります。
使用したことで相手に有益を与える記事(例えば、出演している映画やドラマの宣伝など)ならば、すぐに問題視される可能性は低いと思います。
使用するときは相手の立場に立って考え、相手が嫌な思いや傷つく言葉は絶対使用しないように十分注意しましょう。
そういった記事を書いている人が画像を引用して使用している可能性は高いと思うんですよね。
決められたルールを遵守するかどうかは個人の問題ですので、わたしがここで言うことはできません。
わたし個人としては推奨しませんが、それぞれ個人の判断になりますのでよく考えてから使用するかどうか決めてください。
もちろん、ブログを書いているサイト管理者の中には画像使用の許可を問い合わせてOKをもらって正式に使用している人もいます。
画像を使用する前にサイトに問い合わせをして許可をもらえれば安心して使用できますよね。
もし有名人等の画像の使用を考えているなら、相手を傷つけずに有益になるような記事を書くことを心掛けましょう。
有名人の画像や動画の埋め込みにも注意!
芸能人や有名な人なら検索すると多くの顔写真が出てきます。
自分のブログに書いた記事の有名人の顔写真を載せたい!という場合はX(旧ツイッター)の埋め込みがおすすめです。
今後どうなるかはわかりませんが、現段階としてXには埋め込みを違反としている規約がありません。
ユーザーは、本サービス上にまたは本サービスを介してコンテンツを送信、ポストまたは表示することによって、当社が、既知のものか今後開発されるものかを問わず、あらゆる媒体または配信方法を使ってかかるコンテンツを使用、コピー、複製、処理、改変、修正、公表、送信、表示および配信するための、世界的かつ非独占的ライセンスを(サブライセンスを許諾する権利と共に)当社に対し無償で許諾することになります(明確化のために、これらの権利は、たとえば、キュレーション、変形、翻訳を含むものとします)。このライセンスによって、ユーザーは、当社や他のユーザーに対し、ご自身のコンテンツを世界中で閲覧可能とすることを承認することになります。
Xサービス利用規約
「投稿者に著作権は発生するけど投稿したら世界中で閲覧されるからね」ということです。
ブログにXの投稿を載せる場合はスクショではなく埋め込みで載せましょう。
スクショで載せてしまうと規約違反になりますのでお気を付けください。
有名人のYoutube動画や画像などを使用していることでアドセンス審査に通過しないこともありますので気を付けてください。
また、埋め込みの場合は投稿者がツイートを削除すると消えてしまうのでブログを運営している場合はチェックも忘れずに行いましょう。
インスタグラムの埋め込みは規約違反になりますが使用している人が多いのも現実です。
インスタグラム社が公式で発表した記事があるのでご覧になってみてください。
他人のインスタグラムの画像を載せる場合はご自身の判断でお願いします。
もし使用するなら必ず引用や出典をつけましょう。
また他人のYouTubeの動画の埋め込みやPVなどの音楽の配信、歌詞を載せるなども著作権に触れてしまうので十分注意をしてくださいね。
引用と出典について
引用とは?
自分のブログ等に他人の書いた文章や画像を用いて紹介すること
自分がオリジナルで作成したブログなどで強調したいことや、ユーザーにわかりやすく説明するために他のサイトなどから画像や文章などを持ってきて自分のブログに使用することを”引用””と言います。
他人が作成したものを勝手に使用すると著作権に違反するので「○○さんからお借りしました」というような記載をする必要があります。
画像や文章などの下にどこのサイトからその情報を持ってきたのか必ず記載しましょう。
また、クレジット表記の記載を求められる場合がありますが、その場合は画像の提供元などを画像や動画などの下に表示しなくてはいけません。
また、記事を見ていると「引用」以外にも「出典」という記載がある場合もあります。
出典とは?
画像や文章の出どころのこと
・引用との違いは情報の出どころです。引用は、たくさんあるブログや記事を読んでいたら書かれていた文章や画像をそのサイトから借りてくることですが、出典は引用されている元の文章などを書いたです人や文献などです
・著者がわかっている本や研究結果などを自分のブログ等に載せるときは、引用ではなく出典を使用することで出どころの信用性が高くなります
相手が使用してほしくない画像や動画を使用している場合は「その画像や動画の使用はしないでください」という連絡が著作権を持っている個人や会社などから連絡が来ます。
そういった連絡が来た場合は使用をすぐに辞めて相手に謝罪し、言われた記事や画像の削除を行いましょう。
フリー素材の利用範囲について
フリー素材は基本的に誰でも使用できることが多いですが、サイトによって「個人利用はいいけど商用利用はダメ」などの規約を設けている場合もありますので、ブログで使用する場合は「商用利用OK」と記載されているものから選びましょう。
個人利用とは?
自分だけが使用する場合⇒ スマホやパソコンの壁紙使用など
商用利用とは?
金銭を得る目的で利用する場合⇒ ブログやSNS等に載せるなど
サイトの規約を確認すれば必ず使用目的の範囲等が書かれています。
商用利用OKならばブログに使用しても問題ありませんが、元の画像を書き換えて使用したり、グッズなどにして販売することは認められていません。
まとめ
著作権は守らなくてはいけないルールのひとつですが、すべての物が使用できないわけではありません。
各サイトの利用規約を調べたり、著作権を持っている人に使用の許可をもらうことなどで安全にサイト運営を行えます。
自分のサイトに載せている文章や画像を他人に勝手に使用してほしくないと思ったら、相手も同じように考えているかもしれません。
自分のサイトで選んでいるテーマによってコピー防止機能が付いていることがあります。
上手に利用して、相手にも不快を与えないような健全なサイト作りをしましょう。